自分に向いている仕事は??【科学的な適職 要約】
毎日仕事をしている中でふと「このままこの仕事を続けていて良いのだろうか?」や「転職したいけどどんな仕事をすれば良いのだろうか?」と考えることがあると思います。
ここでは「科学的な適職」という本をもとに転職について考えていきます。
適職とは?
この本の中で適職とは「幸福が最大化される仕事」として定義されています。
自分にとっての適職を探すために下記の5項目を理解することが本書の目的となっています。
本ブログでは1〜3について紹介していきます。
- 適職選びに無関係である7つの大罪
- 7つの徳目
- 幸福度を下げる8大悪
- バイアスを取り除くための方法
- やりがいの再構築
7つの大罪
下記の7つは一般的に自分に合った職を探す上で重要な要素として上げられていますが、実際には仕事の幸福度に影響のないものです。
- 好きを仕事にすること
- 給料
- 業界・業種
- 仕事の楽さ
- 性格テストの結果
- 直感
- 適性に合った仕事
上記の中で「好きを仕事にすること」や「給料」、「仕事の楽さ」などは特に重要なことと考えてしまうのではないでしょうか?
しかし実際には、それぞれ下記のような理由で適職選びには関係がないことだとされています。
好きを仕事にすること:好きだから情熱を持って仕事をできると考えがちだが、情熱を持って仕事をできるかどうかはそれまで自分がどれだけリソースを注ぎ込んできたかに比例する。つまり、なんとなくやっていたら仕事が楽しくなってきて見つかるようになっています。
給料:年収が700万円を超えると、年収の増加率に対して幸福度はほとんど増加しない。
仕事の楽さ:自分のレベルに合った仕事をすることが大切であり、楽すぎることをやっていてもつまらなくなる。
7つの徳目
仕事選びで重要なこととしては次の7つが挙げられます。
- 自由:労働時間や仕事のペースなど自分で裁量を持って仕事ができるか
- 達成:フィードバックがすぐに得られるか
- 焦点:自分が成功するために働くのか。失敗をしないために働くのか。そのタイプに合った職業を選択する
- 明確:人事評価や会社のビジョン、タスク等が明確になっているか
- 多様:仕事を川上から川下まで携わることができるのか
- 仲間:自分と似た人がどのぐらいいそうか
- 貢献:役に立っているかどうかが見えやすいか
これら7つの中で自分は特に何を重視しているのかを重み付けして考えることで、現在の仕事、転職先として考えている企業が自分に合っているかどうかが見えてくると思います。
幸福度を下げる8大悪
幸福度を下げる8大悪は下記の通りです。
- ワークライフバランスの崩壊
- 雇用が不安定
- 長時間労働
- シフトワーク
- コントロール権がない(自由がない)
- ソーシャルサポートがない
- 組織内に不公平が多い
- 長時間通勤
マトリックス分析
これまで適職選びに必要な7つの徳目と8大悪を理解したところで、最後に意思決定の手法としてマトリックス分析を紹介します。本の中ではその他の手法としてプロコン分析やヒエラルキー分析についても紹介していますが、マトリックス分析が手軽で活用しやすいものになっていると思います。
マトリックス分析では下記のように計算していきます。エクセルなどのスプレッドシートを使うと簡単に計算できます。
- 7つの徳目と8大悪をもとに項目をリストアップする
- それぞれの項目について3点満点で重み付けする(1:普通、2:まあまあ大事、3:大事)
- 各列に対して0〜5点で点数付けする
- 重みとそれぞれの点数を掛け合わせる
- 各列ごとに合計点を計算する
項目 | 重み | 現職 | A社 | B社 | 現職 | A社 | B社 | |
自由 | 1 | 0 | 5 | 2 | 0 | 5 | 2 | |
達成 | 2 | 1 | 3 | 2 | 2 | 6 | 4 | |
… | ||||||||
ワークライフバランス | 3 | 2 | 3 | 4 | 6 | 9 | 12 | |
長時間労働 | 3 | 3 | 2 | 5 | 9 | 6 | 15 | |
合計 | 17 | 26 | 33 |
こうすることで自分が重視していることが可視化されるとともに、総合的にどの企業がいいのかといったことが見えてくると思います。
私自身も転職経験があるのですが、前職と現職を比較することによって自分が何を重視しているのか改めて知ることが出来ましたので、是非活用してください!
まとめ
ここでは適職選びとは無関係な項目、7つの徳目、8大悪についてまとめました。職探しの際に各項目を見直すことで助けになればと思います。
科学的な適職の中ではここでは解説しなかったプロコン分析やヒエラルキー分析等の意思決定ツールの使い方やバイアスを取り除くための方法、仕事の満足度を高めていくための方法についても記載があります。「適職」に就くために有効な考え方がたくさん載っていますので、気になる方はぜひ実際の書籍も見てもらえればと思います。
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